車椅子旅行者のための新幹線車両図鑑1

著者は車いす常用の生活になってから、京都から新大阪まで100系の東海道新幹線に乗車して以来、平成21年に山形新幹線に乗車することが出来、大半の種類の新幹線車両に乗車体験できたのでは、と思っています。そこで車イス利用者のための新幹線車両をご紹介するページをつくることにしました。「車椅子旅行者のための新幹線車両図鑑1」では、初代新幹線0系からN700系までの主にJR西日本・山陽新幹線、JR東海・東海道新幹線で活躍した車両の車椅子乗客に対する設備について著者の利用した時点での状況でご紹介いたします。画面上ではございますが、ごらんいただいている多くの車椅子旅行者の方と新幹線での車椅子旅行ができれば幸いにおもいます。

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車椅子電車評論家・アシトド松井      

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新幹線車両を車椅子そしてオストメイトの二つの障害の立場からアシトド解説

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N700系  車椅子対応設備の充実はもちろんオストメイト対応トイレも設置した新幹線

平成17年に登場した700系を改良した東海道・山陽新幹線の新型車両、車椅子対応座席・個室・車椅子対応トイレの改善点としては、通路を曲することで個室やトイレもまるみをつけて曲線的に内部は広い空間が確保されていました。また多目的トイレには車椅子利用者いがいに「オストメイト」のためのパウチ内の汚物を流すための設備が初めてもうけられどたことは列車内のトイレとしては画期的なことだとおもいます。 
(平成17年11月乗車体験)

「のぞみ」の新しい顔
N700系新幹線

車椅子対従来の応座席は従来の700系と同じで前の座席のアームレストが上げられました

指定席から多目的室・車椅子対応トイレのあるデ ッキには曲線の通路で移動

多目的室(車イス用個室としての利用可能)と車椅子対応・オストメイト対応トイレを広くするため通を曲げてありました

N700系の車椅子対応トイレ

オストメイト用の洗浄設備とその説明表示。内部障害者に配慮していただいた最初の鉄道車両では?

多目的室も広くなっていました。車掌さんに伺ったところ座席下から引き出し式でベットとしても使えるそうです


N700系 さくら  山陽新幹線と九州新幹線を直通運転する少し豪華なN700系

平成23年に運転を開始した、乗換なしに新大阪と鹿児島中央駅を結ぶ内装が少し豪華なN700系新幹線、座席は普通車でも2席と2席の4列で車椅子対応座席の所が1席になっているところが2列ありました。残念ながら車椅子対応座席のひじ当ては固定式で、座席に乗移は困難でした。なお「みずほ」には乗車体験できていません。客室・多目的室・車椅子対応トイレの一部は木目調に装飾されていました。
(平成23年取材)

N700系 「さくら」

「さくら」の多目的室
「さくら」の車椅子対応座席 「さくら」の車椅子対応トイレ、オストメイト用洗浄設備も有る

 700系 過去の新幹線車両で最高の居住性を実現 鳥のくちばしののような正面の形が印象的

700系新幹線
著者にとっては使いやすい広さが確保されている ものでした。この新幹線は空気抵抗を少なくする ため、鳥のくちばしがふくれたような外見の先頭 車両が特徴です。

新幹線では初めて車椅子渡し板を体験させてもらったのも700系への乗車のときでした。
(平成13年撮影)

東海道・山陽新幹線・700系
乗車空間・乗り心地を重視して造ら れた新幹線車両、著者は「のぞみ号 」としての運行もされているものの 、個室を利用してきました。乗車中 に体調を崩してしまったのですが個 室もトイレも従来のものに比べて広 く、不便なく対応できました。個室 は富士山の見える側にもうけられて いましたが残念ながら霞でみられま せんでした。車椅子利用者にとって は広いのがなによりですね。
(平成13年取材)

700系新幹線の車イス対応座席

700系新幹線の多目的室

700系新幹線の車椅子対応トイレと使用中のイメージ

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700系 ひかりレールスター 新大阪〜博多間で運行されている少し豪華な「ひかり号」

山陽新幹線で700系車両のシートを2席と2席に改装してグリーン車の旅のような気分を普通車で楽しめるようにした、ひかり号。
設備的には700系と変わりませんが車椅子対応座席のひじ当てが固定式で私の障害レベルでは車椅子から乗移るのがたいへんでした。多目的室については確認できていません。(平成17年乗車体験)

車椅子対応座席

車椅子対応トイレ


500系 最高速度時速300キロの新幹線、でもスピード優先で居住性が・・・

最高時速300キロという「のぞみ」型車両、車内は壁の丸い形がまるで飛行機内のような 雰囲気、スピード優先で居住性は犠牲になっているようでしたが、個室の窓側に手すりがあったので簡単に車椅子から乗り移る事が出来、ゆれも少なく快適な旅ができました。著者の 個人的感想ですが車椅子スペースはどうも狭い感じ、利用出来るのであれば個室利用がおすすめです。
(平成9年ほか取材)

京都駅に到着する300系新幹線

丸みを帯びた500系新幹線の車体

500系新幹線の多目的室

500系新幹線の車椅子対応トイレ

500系新幹線への乗車時の車椅子用渡し板設置サービス  
(平成16年撮影)

500系新幹線の車椅子対応座席
ひじあてが上げられる構造になっていて乗移りやすい構造でした。天井は丸みをおびていて飛行機に乗っているような気分でした。

500系新幹線はN700系など新型車両への交代が急速にすすんでいるようで、「こだま」として運行されているものもあるようです。
300キロ走行を実現したスマートな車体の新幹線の姿が、超音速でも活躍の場がすくなかった飛行機・「コンコルド」とイメージがかさなってしまいました。

(左写真は平成21年小倉駅にて撮影)

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300系 初代「のぞみ型」車両として颯爽とデビュー・でも車椅子の乗客には・・・

初代「のぞみ」型車両として導入、現在 は「ひかり号」「こだま号」としての運行が中心のようです。従来の「ひかり号」に比べて 車両とホームの段差が大きく、個室が狭 く感じられたことから、電動車椅子利用者などのより重度な身障者仲間の間では 不評でした。車椅子対応座席は乗り移りやすいようにひじあてが可動式になっているなど改善されているところもありました。
(平成6年マスコミ同行取材)

「ひかり号」として運行されている300系新幹線
(平成21年撮影)

300系新幹線での車イス対応座席・多目的室への移動のようす
(平成6年撮影)

300系「のぞみ号」のマスコミ同行取材の様子
(平成6年乗車)

300系新幹線の車いす対応トイレ
(平成6年撮影)


200系 東北新幹線で著者が最初に利用した車椅子対応設備のある新幹線車両

平成8年にJR東日本の東北新幹線「やまびこ」として運行されていた車両に東京から仙台まで乗車しました。車イス対応の設備は内装以外100系とほとんど変わらないものでした。 ただ多目的室は車椅子用の個室として予約しておくことはできず車掌さんに座席に乗り移れないことを申し出て利用させてもらえました。現在の状況はわかりま せんがJR各社によって,また列車によってこのよう な対応の違いがあるようです。また平成5年に大宮から東京まで「とき」として運行されている車両に乗ったこともありますが、予約をとらずに普通の車両のデッキに乗車したので普通の狭い扉からデッキに乗ってドアの窓から東京の夜景を楽しんでいました。
(この記事は平成21年記載しました)

東北新幹線で「やまびこ号」として運行されていた200系新幹線
(平成8年頃撮影)

上越新幹線に運行されていた200系リニューアル車両
実際に乗車できていませんので詳細は不明です
(平成21年撮影)

東北新幹線200系の車椅子対応トイレ
(平成8年撮影)

東北新幹線200系の車椅子対応座席 
(平成8年撮影)

車椅子利用者は東京駅の荷物搬入用エレベーターに向かう
100系と200系新幹線が写っています(1992年撮影)

200系新幹線は2013年3月に通常営業運転を終えたとうかかっています

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100系 東海道・山陽新幹線で著者が初めて体験した車椅子対応トイレのある鉄道車両

100系新幹線・JR東海で「ひかり号」として運行されていたもの、車椅子対応車両にのせてもらって京都から浜松に旅行しました。
(平成14年撮影)

100系新幹線・JR西日本山陽新幹線にて運行されていたもの
(平成16年頃撮影)

2座席分を車椅子スペースとして空けていただいています、利用させてもらった感想としては、座席に乗り移るのことを前提に設計されているのでは? と感じましたが、ひじ当てが固定式で、下半身が全く麻痺している著者は乗り移ることは出来ませんでした。座席側面にに車椅子を固定・折りたたんでしまえると良いのですが、このあたりはわずかでも歩行可能な車椅子利用者 の方は感想が異なることになるのではと思います。多目的室も広くJR西日本の場合は車椅子利用者の個室として予約・使用することが出来ました。導入時は「ひかり号」として運行されていた車両なのですが、300系以降の新型車両の導入で車両数が減少しています。
(この記事は平成21年記載しました)

100系新幹線の車椅子対応トイレ当時としては広く大変使いやすいものでした
(平成4年撮影)

100系新幹線の車椅子対応座席 JR東海・東海道新幹線にて
(平成4年撮影)

100系新幹線の車椅子対応車両のレイアウト
(平成4年に著者が東海道新幹線「ひかり」として運行されていた車両のもの)

100系新幹線の車内での様子(1994年撮影)

100系新幹線の車椅子対応
トイレ

食堂車への通路・車椅子で通ったメンバーがいたので、驚きました。

元祖・多目的室

座席は固定式だったの?

山陽新幹線で運行されていた当時の100系新幹線(2007年撮影)

著者はかつて新幹線車両に単独乗車していた体験から、最近の新幹線車両はホームと車両の段差解消という視点からは後退しているのではないかと感じています。著者の体力が落ちたのでしょうか、それとも車両が高くなって渡し板がなければ、乗車できなくなってしまったのでしょうか?
(平成25年記載)

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0系 東海道・山陽新幹線で「こだま」「ひかり」として運行された初代新幹線

(すでにこの車両での運行はされていません)

著者は車イスを利用しての0系新幹線の乗車は、JR東海の東海道新幹線こだま号で京都〜米原間を一度しかありません。著者の乗車した当時の0系新幹線には車イスに対応した車両(車いす対応座席・車椅子対応トイレなどのある車両)はなく、業務用の物品を入れるために作られたと思われる幅の広い扉から乗せてもらったものの客室には入れず、紙コップのついた冷水機(開業当初からの東海道新幹線にはこのような設備があった)の前で、少し高めのドアの窓からの風景を楽しんでいました。山陽新幹線の「こだま」として運行されていた車両は5列のシートーが4列に改装され、車椅子用座席が設けられていたという話もうかがったことがありますが、0系新幹線の運行が廃止された今となっては確認のため乗車することもできなくなってしまいました。
(この記事は平成21年に記載しました)

0系新幹線にあった飲料水の冷水機、車イス乗客の著者はこの前にいました。 

山陽新幹線で運行されていた0系車両
(平成14年撮影)

新下関駅付近で在来線の車窓より
(平成19年撮影)

 

東京駅の0系新幹線
(1995年撮影)

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