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内部障害と外部障害、どちらがいいですか?

人工肛門で車椅子生活になりまして     

 事故のよって脊髄損傷(背骨の骨折)になると共に肛門括約筋を同時に失ってしまった。最初のうちは内臓がなおるまでのバイパスだと説明をうけていた人工肛門(ストマ)も下半身の神経がもどらず、括約筋も機能しないのではどうしようもなく、一生涯の付き合いとなり、オストメイト・人工肛門という内部障害と脊髄損傷・下半身機能全廃という肢体・外部との複合障害者としての生活をおくっています。

 ところが脊髄損傷等の車いす利用者仲間にいわせると、この人工肛門というものは意外と便利な状態らしい?当事者の私にはとてもそのようには感じられないのであるが、その理由は次のようなことらしい。

 (1)便座に乗移らなくても用がたせる。

 2ピース(台と袋を取り外せるもの)使用の人工肛門の場合、袋をとりはずして、中身を便器で流してしまえば終わりであるが、自然肛門の車椅子利用者はこうはいかない。そしてこの車椅子から便座への移動はたとえ身体障害者用といれであってもたいへん体力を使うことらしい(なにせ私には経験のないことですので)。

 (2)浣腸等をする必要がない

 脊髄損傷になった場合、状態によっては排便も自分の意思では出来なくなり、数日おきに浣腸したりテキベン(便をほじくり出す)などの作業が必要となるらしいが、人工肛門にはそんな面倒なことはない。

 このような訳で私は脊髄損傷などの車椅子利用仲間から便利ですねえ、なんていわれた経験もありますけども、本当のところはどうなんでしょう。自然肛門での車椅子生活の体験がないものですですから私には比べようがないのです。、

人工肛門はピンチの連続

 人工肛門のオストメイト方なら多かれ少なかれ経験のあることだと思うが、突然大量の排便が起こりUNK0まみれになってしまうことがある。このような状況を表現する適当な言葉が思い当たらなかったので、「UNKOがたくさんでてこまる」のローマ字の頭文字をとって「UTK」ときすことにします。洗腸をすることで防ぐことができるのですが、車イスで洗腸しようとすると2時間仕事になってしまい、またお腹に感覚がないため必要以上のお湯を入れてしまって体調をくずしてしまったりと私生活にも影響が出てしまうのでめったに行っていません。UTKは突然・所かまわず起こる。仕事で接客中のときも、自動車を運転しているときにも、電車で移動中のときでも、せめていつ頃、どんな周期でUTKが発生するかが予測がつけば対策はあるのだが、そのうえ私は車椅子利用者でもあるため、その場からはなれて一般のトイレに逃げ込んだりという即応が困難、周囲の人はどこか病状が急に悪化したのではないかと心配してついてきてくれたりするが、私としては人目につかない車椅子で入れるあるていど広い所で一刻も早くUNKOのしまつをしたいのに〜!ではそのような実例をいくつかご紹介いたしましょう。

 <実例その1>職場への通勤途中でUTK発生、自動車から降りられない状況に(車椅子は後部座席からお腹の上を通して車外に引きずり降ろすのであるが、そのようなことをすればお腹に力が加わってさらに状況が悪化してしまう。やもえずUTKのまま事務所ギリギリに自動車を横付けして大声で上司に報告「体調が悪くなったので、いったんこのまま帰宅します」。上司は「具合が悪いのなら運転は危険だから、事務所で休んでいったらどうだ?」。それができるくらいならこんな苦労はいたしませんよ!

 <実例その2>車椅子の介助を友人にたのんでお城の庭園巡りに見物へ、ところがの入場の直前にUTK発生、この日は運悪く電車を使って出かけていたきたため、自宅に救援の車をもとめる(UNKOまみれになったので自動車でむかえにきてくれ!というSOS発信)、すでにタクシーやその他の公共交通機関を利用できるような状況ではなかった。介助の友人には詳しいことは伝え難かったので「迎えがくるまでに観光しましょうよ、ずっと車椅子を押してあげるから」というわけで自分の荷物まで私に預けて庭園めぐりをしてくれた。私のズボンは運國祭状態だったし、荷物をひざの上に置いたりしたら大変だし、友人には気づかれたくないし、でもそれを承知で日ごろ外出できない私を楽しませてくれようと気づかぬふりをしてくれているのかもしれないし。このようなときは本当に自分のからだが恨めしい、せめて車椅子だけの障害であったら良かったのにと思う。これでもやっぱり脊髄損傷者の人工肛門て便利なんですか!?

 私は外部と内部の複合障害者です。だから外部障害者う苦しさも、内部障害者としての辛さも味わってきた。外見からある程度判断できる外部障害者に比べて内部障害者はほとんど理解されないし、下手をすると「休む口実にしているのでは」とか「元気なのにサボっているのでは」と思われたりと外見からは健康そうに見えるだけに実際の体調とのギャップに苦しめられます。

再手術してみたら情況が改善

 さてUTKという人工肛門のオストメイトとしての重大問題を抱えながら社会人生活を続けている私だが、腸の一部を摘出して人工肛門を小さくしてもらう再手術を受けたところ腸のくびれがなくなったらしくUNKOは少量ずつ一定にでることが多くなり、UTKもあまり起こらなくなった。もちろん今でも人工肛門のオストメイトであることには変わらないが、この障害に対する悩みはずいぶん軽減されて、今では車椅子生活者としての悩みが私の身体障害者問題の大部分のウエートーをしめている。もし車椅子生活でなければ、多数の内部障害者同様、健常者のように振る舞いつづけて場合によっては「障害者問題への関心」すら示さないふりをしていたかもしれない。ひとにわからぬ内部障害はナイショウにしておきたいものですから。

やはり結論はお決まりの「健康第一」

 さて一見健康みたいにみえる内部障害者と、一応周囲からも身体の情況にあった配慮をしてもらえる可能性のある外部障害者とではどちらが良いでしょうか?

 どっちも良くない!!失って初めて分かる健康第一・元気が一番ですよね。障害を隠して健常者のように生きることも、人に障害のある姿をみせなければいきられないことも、おなじ苦しみだと思います。それでも下半身不随の私が単に足が悪いだけと思われていたり、するとそれなりに頑張っているのかなあと思うこともあります。