オストメイトの方の体験談

59歳です。

人工肛門の体ですと、いろいろと不便で行動にも制約もあります。
一番大変なのは体調(下痢の時が難儀します。
僕は先天性奇形の鎖肛の高位型で生まれ、生まれつきお尻に肛門が無いのです。生後直後に緊急手術で人工肛門を造設しないと死んでしまいます。
その時代(59年前)ですから人工肛門を造るだけで手術は終了です。
17歳までの生活は、すごく苦労しました。下痢の時なんかは衣服はウンコまみれになります。今のように装具(パウチなど)は無い時代ですから、浴衣を解いて腰にに一回り半する長さの物を使用していました。それをいくらか作っておいて、汚れたら洗いをしての使い回しです。

先に書いたように17歳までですが、17歳から人工肛門を閉じる闘病生活です。
この手術は必ずしも閉じれる手術ではないのです。
お尻の肛門括約筋、神経機能も皆無ですから、まったく先の見えない、博打のように一か八かやってみないとわからない手術でした。
今ではそのようの手術はおそらく行われないと思います。
6回の開腹手術も経て21歳に閉じる事ができました。
      

2010年にメールをいただきました